目次
ワスムンド法による、上顎骨形成術とは
上顎骨形成術を受けました。
私が受けたのはワスムンド法というもので、
上顎前突(出っ歯)の外科矯正で、上顎骨の手術を行う際に上顎歯槽部骨切り術で行われる、左右の犬歯から犬歯までの歯槽骨を骨切りして位置を変える手術方法です。
上顎の左右の小臼歯を抜歯してできたスペースを利用して、歯槽骨ごと前歯を後方へ移動します。
吸収性のプレートで固定します。
入院期間は2週間程度です。
予想される合併症は、腫脹、出血、上唇のしびれ、、顔面神経麻痺、異常骨折、口唇の傷、創部裂開、プレートの露出、骨の結合不全、鼻口腫瘤などです。
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全身麻酔への恐怖
卵巣嚢腫や屈筋腱断裂その他の外傷で全身麻酔下の手術を複数経験してから、自分が手術を受けた経験のある病院や医師に対する信頼から手術に対する怖さが薄れました。
むしろ今では局所麻酔の方が、意識もあるし、痛みを確実にとってくれるわけではないので怖いです。
口腔内の問題点
私は子どもの頃から歯にも問題が多々ありました。
①私はひどい出っ歯でした。
②若年性歯周病でした。
中学性頃には若年性歯周病で、大人になった頃には、歯槽膿漏にもなり、今にも倒れそうな歯は歯科用の接着剤で隣の歯に固定するという治療をしていました。
③厄介な親不知
親知らずは埋伏歯1本、水平埋伏歯2本(奥歯に対して垂直に生えている)で、神経付近だったため大きな病院で全身麻酔下の手術でしか抜歯できないと言われていたので、放置していました。
矯正治療を決意するまで
子供の頃に歯科矯正をしてもらえればよかったのですが、そんなことはしてもらえなかったので口腔内はコンプレックスの塊であり、大人になったら矯正をしたいと思っていました。
大人の矯正は期間も治療費もかかるのでなかなか踏み出せずにいたのですが
我が子が定期健診で通う歯科で丁寧に診察して頂き、助言して頂いたことがきっかけで、
総合病院の歯科口腔外科に親不知の抜歯のため紹介状を出していただきました。
親不知の抜歯手術をうけるために受診したのですが、
その際に、「あなたの歯は歯科矯正をしないと、近い将来、前歯全部抜けますよ」と指摘されました。
この言葉がきっかけで歯科矯正をすることを家族に承諾してもらえました。
矯正手術を受けるメリット
①治療費用が抑えられる
保険適用の手術を受けることで、その後の歯科矯正自体も保険適用になり3割負担で治療を受けることができます。入院手術をするので任意で加入している医療保険を利用することができます。
入院手術費も限度額申請をすれば88,000円の自己負担で済みます。
総合病院は治療費をクレジットカードで決済できる病院が多いので、実際に口座から引き落とされる月までに、任意で加入している医療保険等を利用し治療費を準備することができますので金銭的な心配をせず安心して手術を受けることができます。
②治療期間が短くて済む
大人の歯科矯正は治療期間が長くなりがちですが、手術により骨ごと正しい位置にずらすので、早期に矯正治療が完了します。
デメリット
全身麻酔のリスク、骨を切る手術への恐怖・リスク・痛み、
抜歯が必要なので、健康な歯も抜かなければならないです。
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歯科矯正手術を受ける前の準備
歯科矯正の手術を受けるには、親不知の抜歯、歯周病の治療を先に完了する必要がありました。
①親不知の抜歯術
1本は数年前に歯科クリニックで抜歯済でした。
当時神の手をもっていらっしゃると有名な歯科医師に抜歯していただきました。
一瞬でしたので全く痛みもないうちに抜歯されていました。
残っていた親不知3本すべて埋伏歯でしたので、総合病院の歯科口腔外科で全身麻酔下で抜歯してもらいました。実際には普通に歯を抜くことは不可能な歯でしたので、砕いて取り除くという手術をしました。
②歯周病治療
親不知抜歯後、歯周病専門医で歯周病の治療をしました。
歯周外科手術をしました。歯茎を剥がして歯茎で隠れていた歯の部分の歯石や歯垢をとり除き、再度歯茎を縫い合わせるという治療でした。
二度と経験したくない治療の1つです。
保険等の関係で1度に全部を治療することができず、6か所に分けて、合計6回この治療をしないといけなかったのですが、たくさんの局所麻酔はしますが、麻酔の注射は痛いし、治療は怖いし、治療後も麻酔が切れると痛いのです。
6回も通わないといけないことに、何度も心が折れそうになりました。
治療のおけげで、数十年悩まされていた歯周病から解放されたのでとても感謝しています。
風が吹いても痛くないし、アイスも数十年ぶりに食べることができるようになりました。
上顎前歯部歯槽骨切り術
親不知の抜歯、歯周病治療が完了して、上顎前歯部歯槽骨切り術を受けることができました。
小臼歯を抜歯した付け根の部分の骨を歯1本分削って、前歯を骨ごと後方へ下げて吸収性のプレートとボルトで固定するというものでした。
手術自体は全身麻酔でしたし、術後は若干麻痺していて、そんなに激しい痛みは感じなかったと思まいます。顔の腫れは1週間ほど続いていましたが、友人のエステティシャンに小顔エステを施術してもらったらすぐに腫れはなくなりました。むくみだったのかもしれません。
手術の後遺症
思わぬところで、手術の後遺症がでました。
骨を固定したボルトは吸収されるものでしたので、取り除く必要はなかったのですが、体質がボルトとの相性が悪かったらしく、使用したボルトすべてが、吸収されずに炎症を起こしたり、副鼻腔の壁を突き破って副鼻腔内が炎症を起こし半年以上も副鼻腔炎で2日に1度耳鼻科で治療を受けていました。
やがて吸収されなかったボルトは、鼻からまた口腔内に戻ってきて口腔内から出てきました。
固定した本数すべてが出てきてからは、口腔から副鼻腔へ開いてしまった穴も徐々にふさがり、副鼻腔炎も回復していきました。
縫合で使用される吸収される糸は、いつまで経っても吸収されずに結局抜糸してもらう体質なので、同じような体質で、もし上顎の手術後、原因不明の副鼻腔炎を起こしている方がいらっしゃれば、それは吸収されなかったボルトの影響かもしれません。
その後、数年経過しましたが、耳鼻科の症状はもう何もありません。
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歯科矯正を終えて思うこと
痛い思いはたくさんしましたが、綺麗な息、健康な歯茎、綺麗な歯並びになりました。
二度と歯周病や歯槽膿漏になるのが嫌なので定期健診もかかせません。
定期健診では歯石を取り除いてくれますし、着色も取ってもらえます。帰るときにはつるつるな歯になっていますので、やみつきになります。
かみ合わせが悪いと色々な病気を引き起こします。
また、歯周病はさらに怖い病気(心臓病、脳卒中、気管支炎、肺炎、糖尿病の悪化等)を引き起こすことがあります。
知人は歯科矯正で肩こりや頭痛が治ったと言っていました。特に大人は費用はかかりますし、痛い思いはしますが、歯科矯正治療も歯周病治療もそれだけの価値があると思います。
私は若年性歯周病であったこともあり、長い期間患っていたので下の前歯は治療後も固定具を半永久的に使用しています。もし子供のころから積極的に治療してもらっていればこの現実にはならなかったと思います。
私は我が子の歯並びの悪さは自分に責任があると思っているので、矯正治療は私の義務だと思い、我が子も矯正治療をしています。
子供のうちに矯正治療を始めると歯を抜かずに済むこともあるそうです。子供の治療のことはまた違う機会に記事にしたいと思います。